平野公認会計士・税理士事務所(大阪)

特定(介護予防)福祉用具販売

介護事業の開業支援

特定(介護予防)福祉用具販売

特定福祉用具販売事業は、要介護者に福祉用具のうち入浴または排せつに使用する次に記載する用具を販売する際に、要介護者が市町村から購入費用の支給を受けて行うものです。

購入費用の支給額は、利用者負担1割を含めて年間10万円まで支給されます。

購入費用は、購入の際に本人または家族が全額を支払い、その後、保険者である市町村に自己負担を除いた9割を払い戻してもらう方式(償還払い方式)により支給します。(自己負担1割の支払いで購入できる方式を採用している市町村もあります。)

特定福祉用具販売の指定基準

特定福祉用具販売事業の指定基準は、指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令)等によると、次の通りとなっています。

区分 指定基準
基本方針
  • 指定居宅サービスに該当する特定福祉用具販売の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえた適切な特定福祉用具の選定の援助、取付け、調整等を行い、特定福祉用具を販売することにより、利用者の日常生活上の便宜を図り、その機能訓練に資するとともに、利用者を介護する者の負担の軽減を図るものでなければならない。
人員基準
  • 福祉用具専門相談員の員数は、常勤換算で、2人以上必要である。
    一  保健師
    二  看護師
    三  准看護師
    四  理学療法士
    五  作業療法士
    六  社会福祉士
    七  介護福祉士
    八  義肢装具士
    九  厚生大臣指定養成研修修了者
    十  都道府県知事が指定する福祉用具専門相談員指定講習を修了者
  • 専従かつ常勤の管理者を1人置く必要がある。
  • ただし、福祉用具専門相談員と兼務でき、または同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務を兼務することができる。
設備基準
  • 事業の運営を行うために必要な広さの区画を有する必要がある。
  • 指定特定福祉用具販売の提供に必要なその他の設備及び備品等を備える必要がある。
運営基準
  • 指定特定福祉用具貸与の提供の開始に当たって、あらかじめ、利用申込者またはその家族に対し、運営規程の概要、福祉用具に関連する情報など文書を交付して説明を行い、利用申込者の同意を得る必要がある。

特定介護予防福祉用具販売の指定基準

特定介護予防福祉用具販売事業の指定基準は、指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(厚生労働省令)等によると、次の通りとなっています。

基本的には特定福祉用具販売と同じであるが、特定介護予防福祉用具販売について利用者の効果的な支援のための基準として、基本取扱方針と具体的取扱方針が定められています。

区分 指定基準
基本取扱方針
  • 指定特定介護予防福祉用具販売は、利用者の介護予防のためにその目標を設定し、計画的に行う。
  • 自らその提供する指定特定介護予防福祉用具販売の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
  • 指定特定介護予防福祉用具販売の提供に当たり、利用者ができる限り要介護状態とならないで自立した日常生活を営むことができるよう支援することを目的とするものであることを常に意識してサービスの提供に当たる。
  • 利用者がその有する能力を最大限活用することができるような方法によるサービスの提供に努める。
具体的取扱方針
  • 指定特定介護予防福祉用具販売の提供に当たっては、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえ、特定介護予防福祉用具が適切に選定され、かつ、使用されるよう、専門的知識に基づき相談に応じるとともに、目録等の文書を示して特定介護予防福祉用具の機能、使用方法、販売費用の額等に関する情報を提供し、個別の特定介護予防福祉用具の販売に係る同意を得る。
  • 指定特定介護予防福祉用具販売の提供に当たっては、特定介護予防福祉用具販売計画に基づき、利用者が日常生活を営むのに必要な支援を行う。
  • 指定特定介護予防福祉用具販売の提供に当たっては、販売する特定介護予防福祉用具の機能、安全性、衛生状態等に関し、点検を行う。
  • 指定特定介護予防福祉用具販売の提供に当たっては、利用者の身体の状況等に応じて特定介護予防福祉用具の調整を行うとともに、当該特定介護予防福祉用具の使用方法、使用上の留意事項等を記載した文書を利用者に交付し、十分な説明を行った上で、必要に応じて利用者に実際に当該特定介護予防福祉用具を使用させながら使用方法の指導を行う。
  • 介護予防サービス計画に指定特定介護予防福祉用具販売が位置づけられる場合には、当該計画に特定介護予防福祉用具販売が必要な理由が記載されるように必要な措置を講じる。

≪参考≫