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居住者が海外の不動産を売却した場合の課税関係

税理士ブログ

日本の居住者が海外に所在する不動産を売却した場合であっても、日本国内に所在する不動産を売却した場合と同様に取り扱われます。

つまり、海外に所在する不動産の売却益について、譲渡所得にかかる所得税が課税され、分離課税で計算されます。

この場合、外国通貨建てで行われた、不動産の購入や売却にかかる金額は、その取引日のTTMによって邦貨に換算され、譲渡所得金額が計算されます。

外貨建て取引の邦貨換算方法

参照:タックスアンサーNo.3560

長期譲渡所得の課税の特例-租税特別措置法31条


個人が、その有する土地等、又は建物及びその附属設備、若しくは構築物(建物等)で、その年一月一日において所有期間が5年を超えるものの譲渡をした場合には、当該譲渡による譲渡所得については、他の所得と区分し、その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額(長期譲渡所得の金額)に対し、長期譲渡所得の金額(所得控除後の金額。「課税長期譲渡所得金額」)の15%の所得税が課されます。

長期譲渡所得の金額は、所得税法33条第③の譲渡所得の50万円の特別控除額の控除をしないで計算した金額とし、次の短期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、当該損失の金額を控除した後の金額とします。

また、長期譲渡所得の金額がマイナス、つまり損失である場合は、所得税額の計算に当たり、当該損失の金額は生じなかつたものとみなし、損益通算は行われません。

短期譲渡所得の課税の特例-租税特別措置法32条


個人が、その有する土地等又は建物等で、その年一月一日において所有期間が5年以下であるものの譲渡をした場合には、当該譲渡による譲渡所得については、他の所得と区分し、その年中の当該譲渡に係る譲渡所得の金額(短期譲渡所得の金額)に対し、課税短期譲渡所得金額(所得控除後の金額)の30%の所得税が課されます。

短期譲渡所得の金額は、所得税法第33条③の譲渡所得の50万円の特別控除額の控除をしないで計算した金額とし、前記の長期譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額があるときは、当該損失の金額を控除した後の金額とします。

短期譲渡所得の金額がマイナス、つまり損失の金額である場合は、所得税額の計算に当たり、当該損失の金額は生じなかつたものとみなされます。

外国税額控除


居住者は、海外の不動産の売却に際して外国法令により所得税に相当する課税がなされた場合、その課税された外国所得税のうち一定金額を日本の所得税から控除することができます。

これは、一の所得に対して、国際的な2重課税が行われた場合に、2重課税を排除するため本国で税額調整される制度で、外国税額控除といいます。

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