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青色申告のメリットと要件

青色申告のメリットと要件

個人事業者又は法人は、年に一度、所得税又は法人税の年税額を自分で計算して税務署へ申告する必要があります。この所得税又は法人税の申告方法には、白色申告と青色申告があります。白色申告と青色申告とでは、記帳方法や税務上の特典に違いがでありますが、通常は青色申告により申告します。
青色申告

個人事業者の青色申告

1、個人事業者の青色申告のメリット

個人事業者が申告を青色申告によると、下記のメリットを享受できます。よって、申告は青色申告により行われることが望まれます。

  • 生計を一にする親族に渡した給料を必要経費に算入できます。
  • 損失が生じた場合は、3年間の繰越控除ができます(繰戻還付も可能)。
  • 65万円の青色申告特別控除を所得から控除できます。
  • 業務に直接必要な家事関連費を必要経費に算入できます。
  • 売掛金等に一定率をかけた金額を貸倒引当金として計上できます。
  • 返品調整引当金、退職給与引当金の計上ができます。
  • 棚卸資産の評価で低価法が採用でき、その評価損で課税所得を減らせます。
  • 中小企業者に該当する個人は、30万円未満の少額減価償却資産を一括して必要経費算入できます。
  • 割増償却、特別償却で課税所得を減らせます。
  • 所得税額から各種特別控除額を控除できます。
  • 更正を制限し、更正においては理由が附記されます。

2、個人事業者の青色申告要件

上記、青色申告のメリットは誰もが享受できるわけではなく、下記の要件を満たすことが必要です。

  • 税務署に青色申告承認申請書を提出する必要があります(その年の3/15まで)。
  • 青色事業専従者給与、棚卸資産評価に関する届出書を提出する必要があります。
  • 専従者給与に関し、従事期間、労務の性質、労務の実績の情報を求められます。
  • すべての取引を複式簿記により、整然かつ明瞭に記帳しなければなりません。
  • 仕訳帳、総勘定元帳等の帳簿を作成、整理、保管する必要があります。
  • 青色申告書に作成した貸借対照表及び損益計算書を添付する必要があります。
  • 帳簿書類を7年間(契約書、領収書等を含む。)整理保管する必要があります。
  • 期末には棚卸資産の棚卸等決算整理を行い、記録することが必要となります。

法人の青色申告

法人の青色申告のメリット

法人が申告を青色申告によると、下記のメリットを享受できます。よって、申告は青色申告により行われることが望まれます。

  • 欠損が生じた場合は、7年間の繰越控除ができます。
  • 中小法人は欠損金の繰戻還付も可能となります。特別償却、各種準備金の計上により課税所得を減らせます。
  • 特別償却、各種準備金の計上により課税所得を減らせます。
  • 所得税額から各種特別控除額を控除できます。
  • 中小企業者等は、30万円未満の少額減価償却資産を一括損金算入できます。
  • 税務調査による更正を制限し、更正においては理由が附記されます。

2、法人の青色申告要件

上記、青色申告のメリットは誰もが享受できるわけではなく、下記の要件を満たすことが必要です。

  • 税務署に青色申告承認申請書を提出する必要があります(事業年度開始前)。
  • すべての取引を複式簿記により、整然かつ明瞭に記帳しなければなりません。
  • 仕訳帳、総勘定元帳等の帳簿を作成、整理、保管する必要があります。
  • 一定の科目に従った貸借対照表及び損益計算書を作成する必要があります。
  • 帳簿書類を7年間(契約書、領収書等を含む。)整理保管する必要があります。
  • 期末には棚卸資産の棚卸等を行い、棚卸票を作成することが必要となります。

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