地震、台風などの災害、自動車事故等により会社が締結している損害保険契約により保険金を受け取ることがあります。
この受け取った保険金の処理については、次の通りとなります。

また、不法行為又は債務不履行等により会社に損害が生じた場合に受け取ることとなる損害賠償金の処理についても同様となります。

保険金収入の処理方法(法人税法基本通達2-1-43)

損害保険会社などから支払を受ける保険金等(損害賠償金をふくむ。)の額は、その支払を受けるべきことが確定した日の属する事業年度の収益に算入することとなります。

また、法人がその保険金等の額について実際に支払を受けた日の属する事業年度の収益に算入することも認められます。

会社が災害又は事故等による損害、不法行為又は債務不履行等による損害を受けた場合、法的基準を重視する立場においては、当該事由の発生により損害補填の責任を負うこととなり、会社は自動的に請求権を有することになりますが、保険金等の収益計上時期は、保険金等の確定又は支払いを受ける時点とされています。

これは、具体的に支給があるまでは保険金等が支給されるか不明であり、金額も確定されるかどうか不明であり、確定されるまでに時間も要する可能性があることから、収益が不安定であることを考慮したものです。

損害による損失額の処理方法(法人税法基本通達2-1-43)

当該保険金等の請求の基因となった損害に係る損失の額は、保険金等により補填される部分の金額を除き、その損害の発生した日の属する事業年度の損金の額に算入することができます。

また、人身事故により損害賠償金を支払う場合の規定においても、示談交渉が成立し損害賠償額が確定する前においても支払額をもって経費処理することができますが、保険金見積額を益金計上することを考慮し、保険金見積額を控除した残額のみしか経費処理できないこととされています(法人税法企保本通達9-7-18)。

損害関連の消費税の取り扱い

1、損害による損失額

消費税の課税対象となるのは資産の譲渡等に限られていますが、資産の譲渡等とは、事業として対価を得て行われる資産の譲渡などをいいます。
したがって、資産の消失や損壊、価値の減少に係る損害については、資産の譲渡等に該当せず、消費税の課税対象とならないこととなります(ただし、損害を補修する目的で新たな資産の購入や修繕を行った場合は、その取引については消費税の課税対象となります。)。

2、保険金収入の額

損害保険会社などから支払を受ける保険金等(これらに準ずるものを含む。)は、保険事故の発生に伴い受けるものであるから、資産の譲渡等の対価に該当せず、課税対象となりません(消費税法基本通達5-2-4)。

損害賠償金のうち、心身又は資産につき加えられた損害の発生に伴い受けるものは、基本的には、資産の譲渡等の対価に該当せず、課税対象となりません(消費税法基本通達5-2-5)。
ただし、下記のものについては課税取引とされます。

課税取引に該当するケース
(1) 損害を受けた棚卸資産等が加害者に引き渡される場合で、棚卸資産等がそのまま又は軽微な修理を加えることにより使用できる時に、加害者から収受する損害賠償金
(2) 無体財産権の侵害を受けた場合に加害者から当該無体財産権の権利者が収受する損害賠償金
(3) 不動産等の明渡しの遅滞により加害者から賃貸人が収受する損害賠償金
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