小規模事業者については、事務負担や税務執行コストへの配慮から消費税課税が免除となっていますが、消費税の免税を適切に受けることで税金費用を抑え、運転資金を確保することができます。
また、小規模事業者の消費税免税の特例を受けることで、消費税率アップなどの影響による政治リスクを回避することにもなります。

制度の概要

事業者のうち基準期間における課税売上高が1,000万円以下である者は、その課税期間中に国内において行った課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れにつき、消費税を納める義務が免除されます(消費税法9条)。

基準期間における課税売上高とは、次に掲げる事業者の区分に応じ当該次に定める金額をいう。

①個人事業者及び基準期間が一年である法人

基準期間中に国内において行つた課税資産の譲渡等の対価の額の合計額から、返品、値引き、割戻しをした対価の返還等の金額の合計額を控除した残額

②基準期間が一年でない法人

基準期間中に国内において行つた課税資産の譲渡等の対価の額の合計額から対価の返還等の金額の合計額を控除した残額を当該法人の当該基準期間に含まれる事業年度の月数の合計数で除し、これに12を乗じて計算した金額

(注1)なお、基準期間において免税事業者であった場合には、その基準期間中の課税売上高には、消費税が含まれていませんから、基準期間における課税売上高を計算するときには税抜きの処理は行いません。
(注2)②の月数は、暦に従つて計算し、一月に満たない端数を生じたときは、これを一月とする。

適用除外-特定期間における課税売上高等

個人事業者又は法人の基準期間における課税売上高が1000万円以下である場合においても、当該個人事業者又は法人の特定期間における課税売上高が1,000万円を超えるときは、その事業年度において小規模事業者の消費税免除の特例の規定は、適用されません(消費税法9条の2)。

特定期間とは、次に掲げる事業者の区分に応じ次に定める期間をいいます。
①個人事業者 その年の前年一月一日から六月三十日までの期間
②その事業年度の前事業年度(七月以下であるものその他の政令で定めるもの(短期事業年度)を除きます。)がある法人 前事業年度開始の日以後6月の期間
③その事業年度の前事業年度が短期事業年度である法人 その事業年度の前々事業年度(その事業年度の基準期間に含まれるものその他の政令で定めるものを除きます。)開始の日以後6月の期間(当該前々事業年度が6月以下の場合には、当該前々事業年度開始の日からその終了の日までの期間)

適用除外-新設法人の資本金等

基準期間がない法人(社会福祉法人その他の専ら別表第一非課税取引に掲げる資産の譲渡等を行うことを目的として設立された法人で政令で定めるものを除きます。)のうち、事業年度開始の日における資本金の額又は出資の金額が1,000万円以上である法人については、小規模事業者の消費税免除の特例は適用されません(消費税法12条の2)。

適用除外-特定新規設立法人

基準期間がない法人((新規設立法人)社会福祉法人その他の専ら別表第一非課税取引に掲げる資産の譲渡等を行うことを目的として設立された法人で政令で定めるものを除きます。)のうち、その基準期間がない事業年度開始の日(新設開始日)において①支配要件に該当し、かつ、②一定の要件を満たすもの(特定新規設立法人)については、特定新規設立法人の各課税期間は小規模事業者の消費税免除の特例は適用されません(消費税法12条の3)。

①支配要件

他の者により新規設立法人の発行済株式又は出資(その新規設立法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額の50%を超える数又は金額の株式又は出資が直接又は間接に保有される場合その他の他の者により新規設立法人が支配される場合として政令で定める場合であること。

②一定の要件を満たす者

新規設立法人が支配要件に該当する旨の判定の基礎となつた他の者及び当該他の者と政令で定める特殊な関係にある法人のうちいずれかの者の当該新規設立法人の当該新設開始日の属する事業年度の基準期間に相当する期間における課税売上高として政令で定めるところにより計算した金額(国又は地方公共団体が一般会計に係る業務として行う事業における課税資産の譲渡等の対価の額を除く。)が五億円を超える者。

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