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介護会計の適用

介護会計の適用

経理実務としては、「介護保険の給付対象事業における会計の区分について」に従って、介護保険の給付対象事業種類ごとに区分経理する必要があるため、介護事業を行うことになると経理業務が大変になります。
介護事業所向け会計ソフトを用いれば、このページに記載しているような業務は不要になりますが、一般業種向け会計ソフトで介護会計を実行することも可能です。

具体的な適用手順は、下記のとおりです。

介護会計の適用手順

①まず、介護会計の経理区分のための方法として次のものがありますが、一番簡単なのは区分表方式なので、区分表方式を前提に記載します。
なお、ケースバイケースですが、弊事務所が主として採用しているのは、部門補助科目方式です。

  1. 1.会計単位分割方式
  2. 2.本支店会計方式
  3. 3.部門補助科目方式
  4. 4.区分表方式

区分表方式であれば貸借対照表は介護の種類ごとの分割は不要ですので、損益計算書が分かれていれば問題がないです。

②日常の仕訳でどの介護事業に分けることができない取引(共通費)の按分基準を決定します。損益計算書の科目別に按分基準は例示されていますが、その基準で按分計算することが現実的に介護事業所で適用が難しければ事業実態に即した合理的な按分基準を科目ごとに考えてその基準に従って日常の仕訳を行います。
事務職員の給与であれば、勤務時間割合、看護職員・介護職員の人員割合、延べ利用者数割合などを按分基準とすることが考えれれます。
また、どの介護保険事業に分けることができない取引(共通費)を日々集計できるように処理しておきます。

③法人全体の損益計算書が完成した後に、介護保険の給付対象事業ごとに損益計算書を作成しなければなりません。このままであるとどの介護保険事業に分けることができない取引(共通費)がありますので、エクセルなどで科目ごとに②で決定した按分比率で按分した上で、介護保険の給付対象事業ごとに損益計算書を作成します。

介護会計の適用-共通費の按分

介護会計では、介護事業所運営上、共通費としてどの介護事業で発生したのか把握することができない経費が生じるため科目ごとに合理的な按分比率を決定し、その決定した按分比率で当該科目の共通費の按分を行うこととされています。
よって経費ごとに合理的な按分比率を決定し、その記録を行わなければなりません。

「介護保険の給付対象事業における会計の区分について」で例示されている比率を使うか、もし困難であれば各社の事業実態に即した合理的な比率を決定します。

また、共通費の集計は、各勘定科目に補「共通費」など分かりやすい名称で補助科目を設定し、区分経理しておきます。

なお、介護保険事業の費用でも明らかにどの種類の事業から発生したことがわかる費用については、費用ごとに補助科目を設定し抜き出して記帳しておき、共通費として取り扱わないようにしましょう。

介護会計の適用-自費事業の区分

介護会計では、そもそも介護保険の事業とは別の事業は自費として「その他の事業」として区別します。そのため、介護会計では自費部分を区別しなければなりません。

どのような会計ソフトでも、勘定科目ごとに補助科目を設定できるので、面倒でも入力時に明らかに自費部分に該当する内容の費用は分かりやすい補助科目で区分しておきましょう。

介護会計の適用-損益計算書の区分

いよいよ決算を迎えたら損益計算書等の決算書類の作成を行います。
その作成は、通常の会社等の決算と同じですが、決算整理仕訳では後々の介護会計の「会計の区分」の作業に対応するため補助科目も正しく設定されているか確認する必要があります。

市販の会計ソフトでもエクセルなどにデータ出力が可能であるのが通常ですので、各費用の補助科目別の残高を抽出します。その後、エクセル操作で介護保険の給付対象事業ごとに集計、計算します。

介護会計の適用-各費目の区分

介護保険の給付対象事業の種類ごとに各費用を区分する作業は、まず明らかにどの種類の事業から発生したことがわかる費用についてはその事業に区分させます。

その後、共通費の按分方法を決定されているかと思いますので、残りの各費用(共通費)をその按分基準に従い按分計算します。
費目によって按分基準が異なるかと思いますが、延利用者数割合が「介護保険の給付対象事業における会計の区分について」の合理的な按分基準の例の中でほとんどの科目で例示されているので、延利用者数割合をできるだけ多く共通費の按分基準として使用する方が楽になります。

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