新設法人に該当する場合、比較雇用者給与等支給額、基準雇用者給与等支給額、又は比較平均給与等支給額がなく、適用要件の検討ができないことになります。

しかし、そのような場合にも雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税の特別控除(所得拡大税制)が適用されることがあります。

基準雇用者給与等支給額

新設法人等で基準事業年度がない場合、最も古い事業年度等の国内雇用者に対する給与等の支給額の70%に相当する金額を基準雇用者給与等の支給額として判定します(租税特別措置法42条の12の5②4ハ)。

(注1)その最も古い事業年度等(第1期目)の月数と適用年度の月数とが異なる場合には、当該金額に適用年度の月数を乗じてこれを最も古い事業年度等の月数で除して計算した金額に修正します。
(注2)最も古い事業年度等に係る給与等支給額が零である場合、国内雇用者に対して給与等を支給する最初の事業年度に係る給与等支給額の70%に相当する金額とします(租税特別措置法施行令27条の12の5⑪2)。

比較雇用者給与等支給額 

適用年度の平均給与等支給額が、比較平均給与等支給額を超えているかどうか判定する必要がありますが、新設法人においては前期が存在しない、又は前期に給与等の支給がない場合があります。
しかし、そのような場合にも①比較雇用者給与支給額以上かどうか、②比較平均給与等支給額を超えているかどうかの判定を行えることとなっています。

比較雇用者給与等支給額は、適用年度の前事業年度の国内雇用者に対する給与等の支給額とされており、特段の規定もないことから前事業年度がない場合や前事業年度はあるものの国内雇用者給与等の支給額がない場合は、比較雇用者給与等支給額は0円として判定します。

⇒適用年度の雇用者給与等支給額が0円以上であれば、①の要件を満たすこととなります。

比較平均給与等支給額

比較継続雇用者給与等支給額は、継続雇用者給与等支給額が零である場合には、1円とされます(租税特別措置法施行令27条の12の5⑭)。
比較継続雇用者給与等月別支給者数は、継続雇用者比較給与等支給額が零である場合には、1人とされます(租税特別措置法施行令27条の12の5⑰)。

比較雇用者給与等支給額/比較継続雇用者給与等月別支給者数=1円/人

⇒適用年度の平均給与等支給額が、1円超であれば、②の要件を満たすこととなります。

中小企業者等とそれ以外の法人について

中小企業者等の場合は、上記のことから平均給与等支給額が比較平均給与等支給額を超える要件は満たします。

しかし、それ以外の法人の場合は、比較平均給与等支給額が0円である場合には、同条第一項第二号ロ(比較平均給与等支給額の2%以上増加すること)に定める要件を満たさないものとして、当該規定を適用されます(租税特別措置法施行令27条の12の5⑱)。

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